【NEW】カスハラ対策・就活セクハラ対策の義務化 (労働施策総合推進法・男女雇用機会均等法の改正)
- 内田法律事務所
- 7月15日
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2026年7月15日
弁護士 内田 喜久
労働施策総合推進法が改正され、今年(令和8年)の10月1日から、同法33条により、全ての事業者について、「カスタマーハラスメント」(いわゆる「カスハラ」)(=顧客などによるハラスメント(嫌がらせ等))への対策(就業規則などへの方針の明記や社員・職員への周知、社員・職員への相談体制の整備など)が義務化されます。
また、男女雇用機会均等法が改正され、今年(令和8年)の10月1日から、同法13条により、全ての事業者について、「就職活動等における性的言動によるハラスメント」(いわゆる「就活セクハラ」)(=事業主が雇用する労働者による性的言動によるハラスメント)への対策(就業規則への方針の明記や社員・職員への周知、求職者への相談体制の整備など)が義務化されます。
全ての事業者が対象となるため、会社だけでなく、医療法人・病院・医院や学校法人なども、「カスハラ」や「就活セクハラ」への対策(就業規則などへの方針の明記や社員・職員への周知、社員・職員や求職者への相談体制の整備など)を講じることが必要となります。
今回の10月1日施行の「カスハラ対策の義務化」と「就活セクハラ対策の義務化」について下記のとおり、整理してみましたので、ご参照下さい。
なお、改正法(労働施策総合推進法33条、男女雇用機会均等法13条・14条)も末尾に掲載しましたので、ご参照下さい。
1 カスハラ対策の義務化について(1) カスハラ対策の義務化
労働施策総合推進法が改正され、本年10月1日から、同法33条により「カスタマーハラスメント」(いわゆる「カスハラ」)への対策(「雇用管理上必要な措置」)が義務化されることとなった(厚生労働省の概要資料の1①)
→10月1日に施行(厚生労働省リーフレット(簡易版)、厚生労働省リーフレット(詳細版))
→全事業者が対象
→10月1日までに対応の必要
→違反した場合の罰則はなし
→違反した場合の厚生労働大臣の助言、指導、勧告(10月1日施行の改正法42条1項)の可能性(+勧告に従わない場合の企業名公表(同施行の改正法42条2項)の可能性)あり
(2) カスタマーハラスメントとは
カスタマーハラスメント(カスハラ)とは
①職場における顧客等の言動であって、
②雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより
③労働者の就業環境を害する行為(労働施策総合推進法33条1項(改正法))
(3) 事業主が講じるべき対策(「雇用管理上必要な措置」)
①事業主の方針等の明確化、その周知・啓発(→具体的には、指針の12~15頁)
(ex.就業規則に「カスタマーハラスメントを容認しない」旨の条項を入れる)
②相談体制の整備(→具体的には、指針の16~17頁)
(ex.社内に相談窓口を設置し社員に周知する)
③事後の迅速かつ適切な対応(→具体的には、指針の17~22頁)
④対応の実効性を確保するために必要なカスハラの抑止のための措置(→具体的には、指針の22~23頁)
⑤その他併せて講じるべき措置(→具体的には、指針の23~25頁)
(厚生労働省リーフレット(簡易版)、厚生労働省リーフレット(詳細版))
→就業規則に「カスタマーハラスメントを容認しない」旨の条項を入れ社員に周知する、社内に相談窓口を設置し社員に周知する、などの対応が必要と考えられる
(4) 指針の告示
事業主の「雇用管理上講ずべき措置等」については、本年2月26日に厚生労働大臣による「指針」が告
示されている
→「指針」を踏まえた対応が必要(具体的には、指針の12~25頁)
→上記(3)①の「事業主の方針の明確化」については、例として「社内報、パンフレット、社内ホームページ等広報又は啓発のための資料等に職場におけるカスタマーハラスメントには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を記載し、配布すること」が挙げられている(指針の13頁)
→就業規則に「カスタマーハラスメントを容認しない」旨の条項を入れ社員に周知する、社内に相談窓口を設置し社員に周知する、などの対応が考えられる
2 就活セクハラ対策の義務化について(1) 就活セクハラ対策の義務化
男女雇用機会均等法が改正され、本年10月1日から、同法13条により「求職活動等における性的言動等」(いわゆる「就活セクハラ」)への対策(「雇用管理上必要な措置」)が義務化されることとなった(厚生労働省の概要資料の1②)
→10月1日に施行(厚生労働省リーフレット(簡易版)、厚生労働省リーフレット(詳細版))
→全事業者が対象
→10月1日までに対応の必要
→違反した場合の罰則はなし
→違反した場合の厚生労働大臣の助言、指導、勧告(10月1日施行の改正法35条)の可能性(+勧告に従わない場合の企業名公表(同施行の改正法36条)の可能性)あり
→民事上の損害賠償責任(民法715条の使用者責任)を問われるリスクあり
(2) 就活セクハラとは
就活セクハラとは
事業主が雇用する労働者による性的な言動により求職者等による求職活動等が阻害される行為(男女雇用機会均等法13条1項)
(3) 事業主が講じるべき対策(「雇用管理上必要な措置」)
①事業主の方針等の明確化、その周知・啓発(→具体的には、指針の8~11頁)
(ex.就業規則に「求職活動等におけるセクシャルハラスメントに係る性的な言動を行った者に対する懲戒規定」の条項を入れる)
②相談体制の整備(→具体的には、指針の11~13頁)
(ex.相談窓口を設置し求職者に周知する)
③事後の迅速かつ適切な対応(→具体的には、指針の13~16頁)
④その他併せて講じるべき措置(→具体的には、指針の16~18頁)
(厚生労働省リーフレット(簡易版)、厚生労働省リーフレット(詳細版)
→就業規則に「求職活動等におけるセクシャルハラスメントに係る性的な言動を行った者に対する懲戒規定」の条項を入れ社員に周知する、相談窓口を設置し求職者に周知する、などの対応が必要と考えられる
(4) 指針の告示
事業主の「雇用管理上講ずべき措置等」については、本年2月26日に厚生労働大臣による「指針」が告示されている
→「指針」を踏まえた対応が必要(具体的には、指針の8~18頁)
→上記(3)①の「事業主の方針の明確化」については、例として「就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書において、求職活動等におけるセクシュアルハラスメントに係る性的な言動を行った者に対する懲戒規定を定め、その内容を労働者に周知・啓発すること」が挙げられている(指針の10頁)
→就業規則に「求職活動等におけるセクシャルハラスメントに係る性的な言動を行った者に対する懲戒規定」の条項を入れ社員に周知する、相談窓口を設置し求職者に周知する、などの対応が考えられる
以上







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